こどもが寝てからシネマ

サブカル女子÷おっさん=映画好きへっぽこ主婦

【誰も知らない】

私の好きな是枝監督の作品、2004年。
カンヌで日本人初、史上最年少の主演男優賞をもらった柳楽優弥くん。
彼のデビュー作品であり、私の好きな作品です。
誰も知らない [DVD]誰も知らない [DVD]
(2005/03/11)
柳楽優弥、北浦愛 他

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YOUが母親なのですが精神年齢が低く
誰の子かわからない子を4人も産み
出生届を出してないから、学校も行ってない。

アパートへ引っ越してくるとき、長男と2人暮らしということにし
妹弟はキャリーバッグにいれて荷物のように連れてきます。
(虐待のような悪意はありません)
子供を怒鳴ったり、手をあげたりということはなく仲良く暮らしています。

けれどある日、少しのお金を置いて新しい「彼氏」のところへ。
長男には「私は幸せになっちゃいけないの?」と言い残し・・・。


映画では、残された4人兄弟が、なんとか生き抜こうとします。
母親への愛情はかわることなく、ただ帰りを待っています。

電気も水道も止められ、公園で水を汲み家まで運ぶ。
コンビにでこっそり期限切れの弁当をもらう。
そんな日々を過ごします。


終盤、3歳くらいの妹が家の中で事故に遭います。
兄弟たちは悩んだ末、何もできず、妹は息を引き取ります。


妹をたくさんのチョコと一緒にバッグに入れ、
唯一できた友達(いじめに遭ってる女子中学生)と
飛行機の見える空き地へ(妹が飛行機に乗りたがっていたので)埋めます。


そしてまた日々を繰り返します。

母親が帰ってくることを信じて・・・。



音楽はゴンチチさんです。
とても素敵で穏やかな音楽すぎて、話の怖さを錯覚しそうです。
きつい音楽だったら見れなかっただろうな!


実はこのお話には元となった事件があります。
MURDER IN THE FAMILY
 ↑こちらのサイトで、とても詳しく書かれています。
「巣鴨子供置き去り事件」のところをご覧ください。
(1988年)

こちら↓では新聞記事を基に簡潔にまとめてくださっています。
「i Finder 雑読乱文」

映画では子供の存在を隠す手段でキャリーバッグに入って引越ししましたが
実際は「戸籍のない病気で死んだ我が子」をどうすることもできず、
バッグに入れ押入れにしまっていたそう。

また、映画では不慮の事故で妹が死にますが
実際は長男の友人の折檻死である。
(最初は長男も折檻に加わっていたとか)

子供が置き去りにされただけで悲しい話なのに
妹の死に方が折檻死だったら、最後まで見ていられなかったと思う。


むごいだけの映画じゃなく、「子供が懸命に生きる姿」が見れてよかった。
ラストは何も解決していないんだけど、光が見えた気がした。
柳楽くんの目力はほんとすごい。

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ぺ・ドゥナ、ARATA 他

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こちらも是枝作品↑
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